2011年5月21日 (土)

仙台での「薔薇の万華鏡展」

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東日本大震災、そして終わりの見えない原発事故を前にして、言葉がありません。
人間の無力を感じるばかりです。
そして今、「がんばろう」の大合唱。
私は「がんばろう」より、「大丈夫」と言ってほしいな。
応援している若いバイオリニストがブログに書いていたこと、「復興なんて簡単にいえない」という言葉が、胸に突き刺さります。
彼女はお母様のご実家が石巻で、お二人でいらして町中を回り、そして避難所でコンサートをされたそうです。
最後の「ふるさと」の演奏では、ほとんどすべての方が涙されたとか。

さて、「薔薇の万華鏡展」のお知らせです。
仙台万華鏡美術館で予定していて、震災の直後は中止しようかと思いました。
しかし、幸い美術館は決定的なダメージは受けませんでした。
そしてなにより美術館のスタッフの生活もあります。
続けるというオーナーの決意を聞いて、とりあえず開催することにしました。

復興の第一歩となるような、元気づけられるような仕掛けがほしいと思いました。
歌手の加藤登紀子さんと友人なので、ノーギャラの支援をお願いしました。
すぐに引き受けてくれました。
「百万本のバラ」のトークライブが実現しました。
6月19日(日)です。
入館料と合わせて5000円。チケット代はすべて義援金として寄付することを、美術館が決めてくれました。
美術館だって被災者なのに。

今回の大震災で、そんな風に人の使命感を感じることが出来たことは、一つよかったかなと思います。
そして作家さんたちも、すばらしい作品を作ってくれています。
瓦礫に咲く薔薇の花です。
よかったら見に来てください。

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2011年3月15日 (火)

清野一郎さんの個展

清野一郎さんの個展「陶の万華鏡」が開催されます。
3月18日~28日
千葉市 ギャラリー古島

清野一郎さんとはまだ一度もお目にかかったことはないのですが、万華鏡とmixiとでなんだかもうずっと前から親しくさせていただいているような、そんな気がします。
ベテランの陶芸家さんで、各展覧会の受賞も数々、そんな方が万華鏡の制作に入ってくださったことに、感謝します。

たくさんの作品をお作りになって、外観はもちろんですが、映像がどんどんよくなられて、やはりそれは陶芸の世界で確かな技術を持っていらっしゃるからだと思いますが。

今度個展をされるに当たって、万華鏡は手で持てる大きさ、ミラーもあまり凝り過ぎないものがいいと思われたそうですが、私も同感です。
掌の芸術、掌の小宇宙といわれるように、そのこぢんまりとした持ったときの触感も大事にしたいと思います。
もちろん大きなものへの挑戦も否定するものではありませんが。

教えることもやっていらして、たくさんの生徒さんがいるようですが、その生徒さんの作品がとてもよい。ユニークでのびのびしている。
これはやっぱり先生のご指導の賜でしょう。

雅な桜や桃のあでやかさから、アラビア風の(?)エキゾティックな意匠まで、さまざまな世界を表現されて、幅の広さを感じます。

この度、猫のオブジェクトを作られたと聞いています。
ぜひ、見たいです!
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2011年2月 9日 (水)

HINA万華鏡展と小嶌ワールド

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仙台万華鏡美術館で2月29日より「HINA万華鏡展」始まりました。
これは美術館の近くの秋保温泉が行う雛祭りイベントの一環として参加しています。
スタンプラリーなどもあるそうです。
万華鏡でお雛様を作るのはなかなか難しいものですが、寺前みつ子さん(九谷美陶園)をはじめ、以前から何点か作品がありました。
仙台でこれから毎年この雛祭りイベントには参加するということです。
買い上げも予定しているそうですので、今後に向けて挑戦してみてください。

買い上げといえば、「和の万華鏡展」に出品していただいた小嶌淳/喜多里加さんの「時忘れの塔」ですが、美術館所蔵品として購入されました。

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作家展や世田谷の「和の万華鏡展」にも出品されていたので、ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、美術館常設展示になりました。

 人々の記憶から忘れ去られた「霧の第49地区」にひっそりと立つ塔。偶然に迷い人が目にすることができるが、そこには時間という概念が存在しない。

というコメントがついています。
不思議な世界が好きだという小嶌ワールドです。
4種類の映像が楽しめます。
ボディも中東オリエント風のエキゾチズムが漂う、これも喜多世界です。

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2010年12月 6日 (月)

「和の万華鏡展 仙台2010」始まりました

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12月1日から仙台万華鏡美術館で「和の万華鏡展」始まりました。
大きな作品は送ることが難しくて出ないものもありますが、それでも加藤瑞枝さんの「架け橋」(左)小嶌淳さんの「時忘れの塔」(中)清野一郎さんの「いのり」など展示されています。
百々花さんの「花嫁」や「赤い糸」が売れてしまったので、新しく干支(卯)万華鏡(右)を作ってくださいました。
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また代永正樹(落赤流翠)さんも、追加作品を出してくださっています。
そして、新たにkiryさんが参加してくださいました。
kiryさんはアクリルで制作されていて、「和」テイストではないとお思いかもしれませんが、「和」はなにも陶芸や漆で重厚な「わび」「さび」とは限りません。
私は「クールジャパン」も「和」と思っています。
村上隆も村上春樹も日本を代表するものです。
現代の「和」をどう表現していくか、挑戦して欲しいと思います。

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2010年11月19日 (金)

究極のふしぎ箱

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今回のふしぎ箱、齋藤風子さんの作品は、子どもでも出来るふしぎ箱の究極の姿といってよいでしょう。
風子さん自らが書いてくださったキャプションには、次のように記されています。

「愛染明王ー陽光」は光輝と炎に雲、蓮の花びらが舞う姿を写し、愛が浄化されることを
願います。
「地蔵菩薩ー月光」は子供を救済する地蔵菩薩と高貴な月下美人の花が月の光に照らされ、
子供達の幸せを想っています。
外装は手漉き和紙を使用し、人の縁と縁が繋がる様子をグラデーションの円で染めてみました。

実は今回の「縁」というテーマは、風子さんのご提案でもありました。
「縁、円、宴」というイベントをされたそうです(風子さん、ちょっと違っているかも。間違ってたらごめんなさい)。
その中から「縁」だけをチョイスさせていただきました。

しかし、この技巧には驚嘆します。
ふしぎ箱は鏡(ポリカーボネートミラー)の裏面を削り取って透明にし、そこに色を乗せて画像を作っていくのですが、きちんとした形に削るのは簡単ではありません。
子どもたちには透明のカラーシートを使わせますが、風子さんはグラスデコとカラーインクで絵付しているそうです。
絵柄は実に複雑で繊細です。
普通に描くのだって大変そうなのに、鏡を削って色付けする。
2個完成したときはへとへとだったといっていますが、そうでしょう。
ご本職は染色作家なので出来る作業、染色作品も実に細やかな友禅を染められます。
このような匠の技の作品があり、一方で6歳の子どもでも出来て、素敵な作品が出来上がる。
一見見た目は単なる箱、でもその中にそれぞれの世界が広がっている、まさにその名の通り「ふしぎな箱」なんです。

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2010年11月16日 (火)

心温まる話

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縁のテーマで出色だったのは、百々花さんの「花嫁-Happiness」と「赤い糸」。
「赤い糸」はまずその発想がgoodですね。
百々花さんがよくお作りになっている糸巻に糸を巻いただけなのだけど、華やかで惹きつけられます。
映像ももちろん外観に合って、赤を基調に煌めきます。
「花嫁」の方は、吹きガラスで作ったボディに、これも最近のヒット作である球体のオブジェクト。
ウエディングドレスをイメージさせる透明の白に、白い結び紐を飾って、おまけに台はハート形です。
この作品はとても人気で、欲しいとおっしゃる方も多かったのですが、お買いになった方はアラフォーの女性でした。
その方は、5年前にがんを患って、非常に気持が落ち込んでいたそうです。
外出もできないような時があって、このまま死んでもいいなんて思ったりもしたそうです。
最近やっと元気を取り戻してきて、出かけることもいやじゃなくなったとか。
そしてこの秋に、がん転移の危険を脱するといわれる5年を迎えて、そしてこの万華鏡「花嫁-Happiness」に出会われたのでした。
「これを見た時、”おめでとう”といってくれたような気がしました」
とその方はおっしゃいました。
そして「こんな素晴らしいものを売っていただけるんでしょうか」とも・・・。
皆さんにも見せてあげたいからと、お買いあげになってもすぐには持って帰らず、置いてくださいました。
きっと彼女は、この万華鏡の素晴らしさを周りの人にも伝え、Happinessを振りまいてくれると思います。
こういう出会いがあると、ホントに嬉しいですね。
まさしく「ご縁」を感じた出来事でした。

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2010年11月14日 (日)

縁のコーナー

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今回は「縁」をテーマにしてみたところ、それに応えて面白い作品を出してくださいました。
「縁」にしたのは、いつも言っている「和の万華鏡は万華鏡の輪」にちなんでいます。
そのPRコピーとして、次のようなことを言っています。
「万華鏡はコミュニケーションツールです。
万華鏡を通して、男性も女性も、年代を越え、国境を越えて、人々の親交の輪が広がっていきます。
ここで出会ったのもなにかの縁。
『縁』をテーマに万華鏡を作ってもらいました」

まず大作で加藤瑞枝さんの「架け橋」。
加藤さんが
「人は同じ感動を共有すると、そこに何らかの‘えにし’を感じます。
この万華鏡をご覧になった方が、少しでも感動を覚えてくださいますように。
この万華鏡が、見てくださる方と作り手とのあいだの架け橋になりますように。
デザインは橋を模し、色はえにしの象徴とも言える赤、オブジェクトは架け橋となるべく『はしご』にしました」
と書いてくださったように、これを見た方は皆さん一様に驚かれました。
「はしご」を模した2枚のプレートを動かして見るのですが、最初どう見ていいかとまどっている方が、動かすことを教えてあげると、ぱっと顔を輝かせて、「あ、なるほど~!きれいですね~」と見入ってくださいます。
万華鏡の展覧会って、いつも思うのですが、絵や彫刻、まあ、なんでもいいですが、普通の展覧会と比べて何倍も疲れます。
それは、万華鏡に初めて接する方が多くて、せっかく来ていただいたのに、そのまま帰してしまうのは惜しいと思い、つい声をかけてしまう。「こうして見るのですよ」と。
お客様が多いとかなり大変です。
でも、その結果、パッと笑顔になられてとても喜んでくださる。
それが楽しくて、つい身が入ってしまうというわけ。
1日終わるとへとへとになって、もうやめようとおもうのですが・・・。
(続く)

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2010年11月13日 (土)

「第8回和の万華鏡展 世田谷(2010)」終わりました

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10月26日~31日にかけて世田谷美術館で開催しました「和の万華鏡展」、作家さんたちの力作がそろい、充実した内容で展覧できました。
お天気が悪かったのが残念、毎日のように雨が降り、とどめに台風が来てしまいました。
それでも来てくださる方がたくさんいらして、本当にありがたいことです。
今回はDMでもお知らせしたように、各公募展で入賞、入選された作品が並びました。
まず皆さん、もうよくご存知と思いますが、2007年のUSA  Brewster Kaleidoscope Society コンベンションで最優秀賞を取られた中里保子さんの「秋草」、2008年、2010年と続けて日本新工芸展に万華鏡で入選された加藤瑞枝さんの「万華鏡・ROSE」「廃墟の薔薇」、そして2010年IKA国際万華鏡協会展優秀賞の清野一郎さんの「いのり」。
どれも力のこもった作品で、ご覧になった方が一様に「これが万華鏡か!」とびっくりなさるものでした。
また、とくに賞を取られてはいませんが、小嶌淳さんの「時忘れの塔」も見事なものです。
4種類の映像が見られるオブジェクトは、小島さん特有の輝きを放ち、喜多里加さんの外観もいつもながら、西洋とも東洋ともつかない不思議な雰囲気を漂わせるもので、これも万華鏡の概念を越える作品です。
今回は、「縁」というテーマを設け、その線で出してくださった作品もユニークで、心温まる素晴らしいものでした。
その紹介はまた続きで。

※もっと早く報告するつもりだったのですが、ブログのIDが分からなくなってしまってログインできず、やっと解決し書けるようになりました。

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2010年4月29日 (木)

brewster society news scope

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アメリカ、ブルースターソサエティの会員誌「ニューススコープ」に「和の万華鏡」を紹介していただきました 。
ブルースターソサエティは言うまでもなくアメリカ万華鏡の母、コージー・べーカーさんが設立した愛好者団体で、毎年コンベンションを開き、情報の交換や新作の発表の場として活動しています。
日本の作家や愛好者も会員となって、交流を深めています。
「ニューススコープ」に掲載されたのは、一昨年、仙台万華鏡美術館で行われた「和の万華鏡展」の時の作品ですね(2005年となっているけど2008年です)。
荒金純子さんが紹介してくださいました。
中里保子さんの「秋草」、清野一郎さんの「」、溝口好晴さんの「虫籠」、代永正樹さんの「隠し筺四つ目格子」、辻輝子・美里さんの「ごんずい」、井野文絵さんの「蝶」、加藤瑞枝さんの「扇」などです。
私が「和の万華鏡」に気持を寄せるのは、単に日本人だからとか、年齢を重ねたからというだけでなく、日本の工芸の技術がアメリカよりも絶対に優れていると思うからです。
当たり前すぎる話ですが。
奈良時代から1300年もかけて培ってきた工芸の技法、そして美意識、それは世界に冠たるものといえます。
最初アメリカから来た万華鏡を見て、というよりも実はコージー・べーカーさんのお宅におじゃまして、彼女のコレクションを見せていただいたときから、べーカーさんには申し訳ないけど、これは日本で作った方が絶対にいいものが出来るという確信を持ったのでした。
そして待っているうちに何人かの日本の工芸の技術を持つ作家さんが出てきて「和の万華鏡」という発想が形となっていきました。
もっとも映像(イメージ)ということでいえば、アメリカの方にまだ優れたものがあるようにも思いますが、しかし、日本の作品にはあえて色を抑えたもの、繊細な美しさを表現したものなど、幽玄といえる作品も生まれて、私は200年後に残るのは、日本の作品ではないかと思います。
ポーランドに行ったとき「車やITなど日本の先端技術は今世界に発信して大躍進を遂げているけど、日本には素晴らしい伝統工芸があって、それを世界の皆さんにもう一度見ていただきたい」と挨拶し、園田高明先生(ポーランド展をセッティングしてくださった九州大学の工学博士)にほめられました(なにしろポーランド・クラクフにトヨタと富士通があって、実はとてもお世話になったのですが)。
今、車もITもかつての勢いはなく、韓国や中国に追い越されようとしています。
エッセイストの外山滋比古さんが「もともと古いものは滅びない。新しいものは無くなる」と言っていますが、1000年以上も続いてきた伝統の技術は必ず次の時代に引き継がれていく。
まあ、万華鏡でそこまで力むこともないと思うのですが、せめて世の中のほんの片隅で「和の万華鏡」が秘かな輝きを放つことを、楽しみにしたいと思います。
なにしろ、辻先生のおかげで、200年後の皇室秘宝展に万華鏡が展示されるのはほぼ確実なのですから。

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2010年4月16日 (金)

ビッグニュースその2

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辻輝子先生宅への天皇皇后両陛下のご訪問が、伊豆新聞に紹介されました。
新聞の写真で拝見すると、美智子様がいつになく小さなバッグをお持ちで、そこには辻さんの作品が入っていると思われます。
今回は万華鏡ではなく香合を差し上げたとのことです。

そもそもお二人の出会いは、45~6年前のこと、まだ辻さんが世田谷にいらしたときに、ある日、家の前に菊のご紋入りの車が止まり、中から遠藤波津子さん(皇室のヘアメイクを担当されていた有名な美容家)が降りられて 「辻さん、美智子様がお会いしたいとおっしゃっているのでご一緒にいらしてください」と。
びっくりして伺った先は東宮御所。
そこで見せられたのは、美智子様が学生の頃から集めていらした辻さんの作品のコレクションだったそうです(その辺のことは『人生は万華鏡』モノアート制作 仙台万華鏡美術館刊にも著されている)。
辻先生は戦後間もなくから「和光」にずっと出されていらしたので、「和光」でお買いになっていたんですね。
すなわち美智子様は長年の辻先生のファンだったわけです。

それからおつきあいが始まり、軽井沢に呼ばれたときは、皇太子様がまだご幼少で「おばちゃま、僕エベレストに登るの」「僕の庭にはね~、雉が来るんだよ~」などとお話しなされたとか。
そうしたら天皇陛下(当時は皇太子様)から「おたあさまのお友達だから、あちらにいらっしゃい」といわれていたとか。
なかなかふだんはうかがい知れない生活ぶりがかいま見られます。

美智子様は美しいものがお好きで、そしてなんでもお作りになるのだとか、秋篠宮がお生まれになるときも靴下やらよだれかけやらそれはきれいにお作りになって感心したとのこと。
一時ノイローゼのようになられたときは、辻さんが伺って陶芸をご一緒にされたそうです。
今回美智子様がお土産に持っていらした歌集を1冊、私にくださるそうです。
キャハー~~~!! お宝に致します。

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