2007年3月23日 (金)

ちりめん細工

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着物リフォームに関わる内に、ちりめん細工に出会いました。
ちりめんは細やかな「しぼ」のある優しく美しい絹織物で、300年ほど前の江戸時代から現代に至るまで日本の着物の材料として愛好されてきました。そのちりめんの小さな残り布を縫い合せて、花、鳥、動物、人形、玩具などを作ったのがちりめん細工です。
 江戸時代の後半、当時の裕福な階層の女性の手から生まれ、何代もの女性の手で縫い継がれ、完成度を高めました。ちりめん細工は、ものを大切にする心や美的感覚を養い、手先の器用さを身につける手芸であり、日本女性の教養のひとつとして作り伝えられました。
江戸から明治へと時代は変わっても益々盛んになり、明治から大正時代にかけて、続々とちりめん細工に関する文献が発行されました。ところが戦争による混乱や生活様式の変化のなかで、いつしか忘れられた存在になりました。
この10年あまり、ちりめん細工は再びよみがえり、ブームといわれるまでになりました。
吊り雛の人気と相まって、新しく作ろうとする人が多くなったのです。
私自身は子どもの頃から、人形遊びはほとんどしない方だったので、最初はそれほど興味を持たなかったのですが、仕事上つきあっている内に、なかなかなものだと思うようになりました。
日本人の感性、発想のユニークさ、精緻な技術など、昔の女性もなかなかあなどれないと思うに至りました。もう少しちりめん細工について、調べてみようと思っています。
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写真・資料は、日本玩具博物館から転載させて頂きました。

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2007年3月 9日 (金)

着物リフォームの世界2

Saikaten2 Saikatenn1 Saikaten3 昔、おばあちゃんが着物を染め変えたり、羽織や子どもの着物に作り替えたり、もっと古くなると布団や座布団にしていくのを、覚えている方も多いでしょう。そのようにエコロジカルな使われ方をしていました。
戦後60年、みんな洋服を着るようになって、そんな面倒なことはあんまりされなくなってしまいました。その知識も技も、伝承されなくなってしまいました。
私自身、着物を着るのは好きでしたが、手入れや管理はもっぱら母にやってもらっていたのです。しかも母が亡くなって、たくさんあった着物の処理に困り、形見分けでずいぶんもらって頂いたのですが、最後はフリーマーケットでまさに二束三文で売ったのでした。でも、そのときに、大変喜んで買ってくださった方がいて、私も嬉しかったことを覚えています。
その後、10年ほどして、着物フォームに出会い、着物リフォーム作家たちが古い布をほんとに大切にしていて、いろいろ見せて頂き、昔の日本のデザインの素晴らしさに圧倒されたのでした。
その発想の豊かさ、モダンなこと、今、私たちが新しいと思っていることのほとんどすべては、表現されていたのでした。また、それを作り出すための技、そして自然の材料が生み出す色の微妙さ、すべてが驚きでした。
写真は左から古布で作った帽子、バッグ、コサージュです。バッグは泥大島の布を細く裂いて、接ぎ合わせたもの。帽子は絽をやはり細く切って接ぎ合わせ、絵の具で薔薇の絵を描きました。コサージュは丹波縮緬、細く金が浮き出た繊細な布です。

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2007年3月 6日 (火)

着物リフォームの世界

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2000年頃から私は、着物リフォームの本を手がけてきました。
それまでまったく関わりのなかった世界で、和裁はもちろん、洋裁もできず、だいたい針を持つのが年に数回という婆惰夢でした。
ある版元から声をかけられて、とりあえずやみくもに1冊本を作って出したところが、思いがけず好調な売れ行きで、それから6冊出し、どれもおかげさまで好評。私としてはびっくりすることで、ありがたく思っています。
で、今まではお仕事として、クライアントからの要望、読者からのクレームなどをクリアーしながら、ある意味苦しまぎれにやってきたわけですが、ここへきてもう少しきちんと考えてみようと思い始めました。
つまり、着物リフォームというのは、日本の究極の伝統美である着物を蘇らせるという意味で、文化の継承であり、また、今まで大量に捨てられていた着物をリサイクルするエコロジーでもあることに、思いが至りました。
もともと着物は、何百年もの間リフォームを繰り返してきたのですが……。

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