« 匠との出会い | トップページ | 伝道が足りない »

2006年3月18日 (土)

100年のスパンを

私の事務所のすぐ近くに、「彩香」というギャラリーがあって、そこのオーナーとは友達です。アート&リビングと銘打っているように、生活の中で楽しめるアート作品を扱って、とてもセンスの良いお店です。5月1日(月)〜10日(水)、「和の万華鏡展」をそこで開催する予定ですが、今は私がご紹介した陶芸家の鈴木青宵さんの展覧会をしています。鈴木さんはまだ若い陶芸家ですが、遠州志戸呂焼きで主に茶陶を手がけて、大徳寺狐蓬庵の老師にも認められた方です。
鈴木さんとも万華鏡が取り持つ縁で、友人から茶入れに万華鏡を組み込んだ人がいるというのを聞いたのがきっかけで、その線をたどっていったらなんと辻輝子先生の映像を作っている溝口好晴さんがやはり映像を作っていて、その偶然に驚いた次第。ポーランドに持っていく作品の中に加えさせていただいたのでした。
その鈴木さんが言うには、万華鏡は100年先にも耐えられるのか?と。とくに中の鏡を固定するのに、スポンジを使っているけど、それが気になると。たしかに、おっしゃるとおりです。スポンジだけでなく、ミラー、オブジェクト、オイル、回転軸、すべて100年の単位で考えたら問題ありのことばかりです。万華鏡を世界に誇る工芸作品としたいならば、その辺のことをしっかりと考えていかなければならないと思いました。
2000年の歴史のある外側の意匠があっても、中の仕組みがヤワではどうしようもありません。そのことが180年前に作られたにも関わらず、万華鏡が骨董品としても芸術品としても残らずに、しょせん玩具として廃れてしまった原因かも知れません。陶芸や漆芸の方達が長いスパンで作品造りに対峙している姿勢を見て、万華鏡の世界もそうありたいと思ったのでした。

|

« 匠との出会い | トップページ | 伝道が足りない »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/49763/1079907

この記事へのトラックバック一覧です: 100年のスパンを:

« 匠との出会い | トップページ | 伝道が足りない »